1. はじめに
Coffee Hazel は、焙煎中のΔH₂O(水蒸気変化量)をリアルタイムで計測し、1ハゼ(First Crack)のタイミングを自動検出するシステムです。
当システムは、焙煎機の排気管内に取り付けるセンサーと、室内の空気を測定するセンサー、それらをつなげ情報を収集する本体、そしてデスクトップアプリケーションからなります。
コーヒー焙煎における1ハゼとは、生豆の加熱に伴って、細胞中の内圧が高まり、ついには細胞壁を破壊して水蒸気が放出される現象であり、その際に特有の音も発生します。
通常1ハゼの発生は「音」により判断されてきましたが、1ハゼは豆の量や数、粒径、水分量などによっても影響されるため、「音」だけに頼っていては、正確なハゼの発生を捉えることは難しいものです。
当システムでは、排気中の水蒸気量の変動を捉えることで、1ハゼの発生を正確に検知できます。また、室内空気の水蒸気量との差分をとることによって、コーヒー豆から発生する水分のみに着目した評価が可能となります。
2. 著作権
本システムの著作権は、株式会社宙豆ラボに所属します。
特許出願中(出願番号:特願2026-177291)
3. 付属品
- COFFEE HAZEL 本体
- 不織布ネット(5枚)
4. 必要な環境
- WiFi(2.4GHz)もしくは Bluetooth
※ 5GHz 帯には対応しておりません - 焙煎機
- 排気管(煙突)がついていること
- センサー設置部の排気管内の温度が 80℃を超えないこと
- 焙煎機からの排気が外気により希釈されても、測定に十分な水蒸気濃度を保っていること
- 排気が滞留することなく、正常に排出されていること
- パーソナルコンピュータ
Windows(10, 11), MacOS X(Intel CPU, Apple CPU), Ubuntu
5. 必要な物品
- USB ケーブル(Type C)
- USB 電源
6. 本体説明
- 表示切り替えボタン
- ネジ穴 — 壁に取り付ける場合に使用してください
- WiFi設定リセットボタン — 細い針金(クリップなど)を挿入することで設定をリセットできます
- USB TypeC コネクタ — USB電源につないでください(ケーブルは付属しません)
- 通気口 — 室内の湿度を測定しています。ふさがないでください
- 室内用センサー — 本体の背面に設置しています。通気口を塞がないでください
7. WiFi の接続
あらかじめ 2.4GHz WiFi の SSID とパスワードを調べておくこと。
初めて起動したとき、新しい WiFi 環境で起動したとき、WiFi設定リセットボタンを押したあとに、COFFEE HAZEL のディスプレイに次のようなメッセージが表示されます。
1.Connect your phone to:
"Coffee_Hazel_Setup"
2.A setup page will open.
(or visit 192.168.4.1)
3.Select your WiFi & enter password.
(60sec timeout -> Bluetooth mode)
携帯電話のWiFi設定画面を開いてください。
- 「Coffee_Hazel_Setup」と記載されているネットワークを選択し、ネットワークにログインしてください
- 「WiFi Manager」が表示されます
- 「Configure WiFi」を選択
- アクセス可能な 2.4GHz 帯のアクセスポイントが一覧表示されます
- 使用する WiFi をタップし、Password 欄にあらかじめ調べておいたパスワードを入力
- 「Save」ボタンをタップ
- 接続に成功すると、Coffee Hazel 本体の表示が切り替わります
WiFi 接続に成功すると、データ表示画面に IP アドレスが表示されます。この IP アドレスは、デスクトップアプリケーションとの通信に必要になりますので、記録しておいてください。
IP アドレスを固定する
ルーターの設定によっては、電源を入れ直したときや再接続したときに COFFEE HAZEL の IP アドレスが変わることがあります。IP アドレスが変わると、デスクトップアプリケーションや Artisan の接続先を毎回設定し直す必要があります。IP アドレスを固定しておくと、この手間がなくなります。
設定の手順は次のとおりです。
- データ表示画面に出ている現在の IP アドレスを確認します(例: 192.168.0.183)
- WiFi 設定リセットボタンを押し、設定画面を開きます(携帯電話を「Coffee_Hazel_Setup」に接続)
- 使用する WiFi を選び、パスワードを入力します
- 「Static IP (leave blank for DHCP)」の欄に、固定したい IP アドレスを入力します
- 「Save」ボタンをタップします
入力する IP アドレスは、次の条件を満たす必要があります。
- いま使っているものと同じネットワークであること(先頭 3 つの数字が同じ。例: 192.168.0.○○○)
- ほかの機器と重複しない番号であること
- ルーターが自動で割り当てる範囲の外の番号が安全です(範囲はルーターの設定画面で確認できます)
なお、ルーター側の設定で COFFEE HAZEL に決まった IP アドレスを割り当てる方法(DHCP 予約、固定割当などと呼ばれます)もあります。ルーターの設定画面で操作できる場合は、そちらの方が確実です。
8. Bluetooth の接続
2.4GHz WiFi が使用できない環境では、Bluetooth による接続が可能です。
WiFi の設定画面が表示されたのち、何もせず60秒経つと、自動的に Bluetooth モードに移行します。
Bluetooth モード時に、PC でデスクトップアプリケーション「Coffee Hazel(V2.2.0以降)」を開き、接続モードで「Bluetooth」を選択することにより、接続が完了します。
Bluetooth接続では、複数の Coffee Hazel を接続できません。
Bluetooth経由での Artisan への接続はできません。
9. 排気管用水蒸気センサーの設置
センサー設置箇所の排気温度は、摂氏80度を超えない場所であることが必要です。あらかじめ温度計などで測定して確認してください。
排気管内は粉塵が多いため、センサーハウジング部分をさらに不織布で覆ってください。市販の巾着状お茶パックが便利です。
不織布は定期的に交換してください。
煙突構造の排気管を持つ焙煎機の場合
排気管内にセンサーを設置したのち、排気が漏れないように、アルミテープでしっかり遮蔽してください。
チャフコレクター(サイクロン)より末端側に位置するダクトの繋ぎ目が最適です。
排気管内の温度が摂氏80度未満であることを確認してください。
煙突がない場合
例:Aillio Bullet Roaster
例:WE×SUJI ポータブルミニロースター
排気部分に塩ビ管をつなげ、塩ビ管の出口付近にセンサーを挿入します。
TIPS:吸気部分に異形ソケットを使いより多くの排気を吸い込み、測定部は径の小さな塩ビ管にすることで、排気の水蒸気濃度を高めることができます。
TIPS:この方法は、排気管(煙突)のない他の小型焙煎機にも適用できるかもしれません。
その他の場合
個別にお問い合わせください。
10. 画面切り替え
①表示切り替えボタンを押すことで、画面表示が切り替わります。
11. デスクトップアプリケーションのインストール
デスクトップアプリケーション「Coffee Hazel」は、MacOS X(Intel CPU, Apple CPU)、Windows(10, 11)、Ubuntu に対応しています。
以下のボタンから GitHub のリリースページを開き、お使いのOSに合わせて、macOS は .dmg、Windows は HazelSetup.exe、Ubuntu は .deb ファイルをダウンロードしてください。
デスクトップアプリケーション「Coffee Hazel」は、Coffee Hazel 本体と同じ WiFi 環境で使用してください。
12. ファームウェアの更新
COFFEE HAZEL 本体のファームウェアは、インターネット経由で更新できます(OTAアップデート)。パソコンやケーブルでの接続は不要で、本体だけで完結します。
Bluetooth モードで動作しているときは更新できません。先に 2.4GHz の WiFi へ接続してください(→ 7. WiFi の接続)。
更新のしかた
- 本体が WiFi に接続されていることを確認します(データ表示画面に IP アドレスが表示されていれば接続済みです)
- ①表示切り替えボタンを長押しします
- 「Checking for updates...」と表示され、最新版の確認が始まります
- 表示に応じて操作してください
- 最新版の場合:「Already up to date.」とバージョンが表示され、元の画面に戻ります
- 更新がある場合:「Update available!」と現在のバージョン → 最新バージョンが表示されます。①表示切り替えボタンをもう一度押すと更新が始まります。何も操作しないと15秒で自動的にキャンセルされます
- 「Downloading...」と進捗(%)が表示されます
- 「Update complete! Restarting...」と表示され、本体が自動的に再起動します。これで更新は完了です
更新できないときは
| WiFi not connected. Cannot check for updates. |
WiFi に接続されていません。7. WiFi の接続を参照して接続してください。Bluetooth モードの場合も、このメッセージが表示されます |
|---|---|
| Update check failed. Could not parse release info. |
更新情報を取得できませんでした。インターネットに接続できているか確認し、しばらく待ってからもう一度お試しください |
| Update failed. No update applied. |
ダウンロードの途中で通信が途切れた可能性があります。電波状況の良い場所で、もう一度お試しください |
| Firmware asset not found in this release. |
配信側の問題が考えられます。お問い合わせ先までご連絡ください |
現在のファームウェアのバージョンは、電源投入時のロゴ画面に表示されます。
13. システム概要
14. 1ハゼ判定フロー
15. 製品保証
保証期間は購入日から1年間です。
正常な使用方法以外での故障、故意の損壊、火災・災害・事故などによる損傷は保証の対象外です。
購入の際に、次のボタンからユーザー登録をしてください。
16. お問い合わせ先
株式会社 宙豆ラボ
〒989-1503 宮城県柴田郡川崎町川内字佐山 11-1
(KURIYA COFFEE ROASTERS 内)
TEL:0224-88-9019
お問い合わせ:お問い合わせフォーム
17. 無線・電波法に関する表示
| 無線部 | WiFi 2.4GHz帯(IEEE 802.11 b/g/n) |
|---|---|
| 電波法認証 | 工事設計認証取得済み無線設備搭載(認証番号:211-221219) |