セットアップガイド

Quick Start Guide

2026/08/03 更新

COFFEE HAZEL 本体

1. はじめに

Coffee Hazel は、焙煎中のΔH₂O(水蒸気変化量)をリアルタイムで計測し、1ハゼ(First Crack)のタイミングを自動検出するシステムです。

当システムは、焙煎機の排気管内に取り付けるセンサーと、室内の空気を測定するセンサー、それらをつなげ情報を収集する本体、そしてデスクトップアプリケーションからなります。

コーヒー焙煎における1ハゼとは、生豆の加熱に伴って、細胞中の内圧が高まり、ついには細胞壁を破壊して水蒸気が放出される現象であり、その際に特有の音も発生します。

通常1ハゼの発生は「音」により判断されてきましたが、1ハゼは豆の量や数、粒径、水分量などによっても影響されるため、「音」だけに頼っていては、正確なハゼの発生を捉えることは難しいものです。

当システムでは、排気中の水蒸気量の変動を捉えることで、1ハゼの発生を正確に検知できます。また、室内空気の水蒸気量との差分をとることによって、コーヒー豆から発生する水分のみに着目した評価が可能となります。

3. 付属品

※ USB Type C ケーブルと電源アダプタは付属しません。用途・環境に応じたケーブル長のものをご用意ください。

4. 必要な環境

5. 必要な物品

6. 本体説明

本体の各部名称。前面:①表示切り替えボタン、②ネジ穴(壁掛け用)、③WiFi設定リセットボタン。背面:④USB TypeCコネクタ、⑤通気口、⑥室内用センサー
  1. 表示切り替えボタン
  2. ネジ穴 — 壁に取り付ける場合に使用してください
  3. WiFi設定リセットボタン — 細い針金(クリップなど)を挿入することで設定をリセットできます
  4. USB TypeC コネクタ — USB電源につないでください(ケーブルは付属しません)
  5. 通気口 — 室内の湿度を測定しています。ふさがないでください
  6. 室内用センサー — 本体の背面に設置しています。通気口を塞がないでください

7. WiFi の接続

あらかじめ 2.4GHz WiFi の SSID とパスワードを調べておくこと。

初めて起動したとき、新しい WiFi 環境で起動したとき、WiFi設定リセットボタンを押したあとに、COFFEE HAZEL のディスプレイに次のようなメッセージが表示されます。

WiFi not configures.
1.Connect your phone to:
 "Coffee_Hazel_Setup"
2.A setup page will open.
 (or visit 192.168.4.1)
3.Select your WiFi & enter password.
(60sec timeout -> Bluetooth mode)

携帯電話のWiFi設定画面を開いてください。

  1. 「Coffee_Hazel_Setup」と記載されているネットワークを選択し、ネットワークにログインしてください
  2. 「WiFi Manager」が表示されます
  3. 「Configure WiFi」を選択
  4. アクセス可能な 2.4GHz 帯のアクセスポイントが一覧表示されます
  5. 使用する WiFi をタップし、Password 欄にあらかじめ調べておいたパスワードを入力
  6. 「Save」ボタンをタップ
  7. 接続に成功すると、Coffee Hazel 本体の表示が切り替わります
接続に失敗した場合は、パスワードが異なっていることが考えられます。正しい情報を入力し、やり直してください。

WiFi 接続に成功すると、データ表示画面に IP アドレスが表示されます。この IP アドレスは、デスクトップアプリケーションとの通信に必要になりますので、記録しておいてください。

IP アドレスを固定する

ルーターの設定によっては、電源を入れ直したときや再接続したときに COFFEE HAZEL の IP アドレスが変わることがあります。IP アドレスが変わると、デスクトップアプリケーションや Artisan の接続先を毎回設定し直す必要があります。IP アドレスを固定しておくと、この手間がなくなります。

先に DHCP(自動取得)で一度接続してから設定してください。COFFEE HAZEL は接続時にルーターの情報(ゲートウェイ・サブネットマスク・DNS)を記憶し、固定 IP の設定にその値を使います。一度も接続しないまま固定 IP を設定すると、これらを推定値で補うため、うまくつながらないことがあります。

設定の手順は次のとおりです。

  1. データ表示画面に出ている現在の IP アドレスを確認します(例: 192.168.0.183)
  2. WiFi 設定リセットボタンを押し、設定画面を開きます(携帯電話を「Coffee_Hazel_Setup」に接続)
  3. 使用する WiFi を選び、パスワードを入力します
  4. 「Static IP (leave blank for DHCP)」の欄に、固定したい IP アドレスを入力します
  5. 「Save」ボタンをタップします

入力する IP アドレスは、次の条件を満たす必要があります。

誤った IP アドレスを設定すると、COFFEE HAZEL につながらなくなります。その場合は WiFi 設定リセットボタンを押し、設定をやり直してください。「Static IP」の欄を空欄にすれば、自動取得(DHCP)に戻ります。

なお、ルーター側の設定で COFFEE HAZEL に決まった IP アドレスを割り当てる方法(DHCP 予約、固定割当などと呼ばれます)もあります。ルーターの設定画面で操作できる場合は、そちらの方が確実です。

8. Bluetooth の接続

2.4GHz WiFi が使用できない環境では、Bluetooth による接続が可能です。

WiFi の設定画面が表示されたのち、何もせず60秒経つと、自動的に Bluetooth モードに移行します。

Bluetooth モード時に、PC でデスクトップアプリケーション「Coffee Hazel(V2.2.0以降)」を開き、接続モードで「Bluetooth」を選択することにより、接続が完了します。

デスクトップアプリの設定画面。接続モードでBluetoothを選択
デスクトップアプリの「設定」→ 接続モードで「Bluetooth」を選択
!注意!
Bluetooth接続では、複数の Coffee Hazel を接続できません。
Bluetooth経由での Artisan への接続はできません。

9. 排気管用水蒸気センサーの設置

センサー設置箇所の排気温度は、摂氏80度を超えない場所であることが必要です。あらかじめ温度計などで測定して確認してください。

排気管内は粉塵が多いため、センサーハウジング部分をさらに不織布で覆ってください。市販の巾着状お茶パックが便利です。

不織布は定期的に交換してください。

COFFEE HAZEL本体とセンサー、不織布ネット
センサーと不織布ネット(お茶パック)
不織布ネットで覆ったセンサー
センサーを不織布で覆った状態

煙突構造の排気管を持つ焙煎機の場合

排気管内にセンサーを設置したのち、排気が漏れないように、アルミテープでしっかり遮蔽してください。

チャフコレクター(サイクロン)より末端側に位置するダクトの繋ぎ目が最適です。

排気管内の温度が摂氏80度未満であることを確認してください。

排気ダクトの繋ぎ目にセンサーを挿入
ダクトの繋ぎ目にセンサーを挿入
アルミテープで遮蔽した排気ダクト
アルミテープでしっかり遮蔽

煙突がない場合

例:Aillio Bullet Roaster

Aillio Bulletの排気チューブにセンサーを挿入
排気チューブ内にセンサーを挿入

例:WE×SUJI ポータブルミニロースター

排気部分に塩ビ管をつなげ、塩ビ管の出口付近にセンサーを挿入します。

TIPS:吸気部分に異形ソケットを使いより多くの排気を吸い込み、測定部は径の小さな塩ビ管にすることで、排気の水蒸気濃度を高めることができます。

TIPS:この方法は、排気管(煙突)のない他の小型焙煎機にも適用できるかもしれません。

WE×SUJIポータブルミニロースターに塩ビ管を接続した様子
排気部分に塩ビ管を接続(吸気側は異形ソケット)
塩ビ管の出口付近にセンサーを挿入
塩ビ管の出口付近にセンサーを挿入

その他の場合

個別にお問い合わせください。

10. 画面切り替え

①表示切り替えボタンを押すことで、画面表示が切り替わります。

データ表示画面
データ表示
時計表示画面
時計表示
グラフ表示画面
グラフ表示

11. デスクトップアプリケーションのインストール

デスクトップアプリケーション「Coffee Hazel」は、MacOS X(Intel CPU, Apple CPU)、Windows(10, 11)、Ubuntu に対応しています。

以下のボタンから GitHub のリリースページを開き、お使いのOSに合わせて、macOS は .dmg、Windows は HazelSetup.exe、Ubuntu は .deb ファイルをダウンロードしてください。

アプリをダウンロード アプリの使い方はこちら

デスクトップアプリケーション「Coffee Hazel」は、Coffee Hazel 本体と同じ WiFi 環境で使用してください。

macOSで「マルウェアが含まれていないことを検証できませんでした」と表示された場合の対処は、FAQ をご覧ください。

12. ファームウェアの更新

COFFEE HAZEL 本体のファームウェアは、インターネット経由で更新できます(OTAアップデート)。パソコンやケーブルでの接続は不要で、本体だけで完結します。

更新には WiFi 接続が必要です。
Bluetooth モードで動作しているときは更新できません。先に 2.4GHz の WiFi へ接続してください(→ 7. WiFi の接続)。

更新のしかた

  1. 本体が WiFi に接続されていることを確認します(データ表示画面に IP アドレスが表示されていれば接続済みです)
  2. ①表示切り替えボタンを長押しします
  3. 「Checking for updates...」と表示され、最新版の確認が始まります
  4. 表示に応じて操作してください
    • 最新版の場合:「Already up to date.」とバージョンが表示され、元の画面に戻ります
    • 更新がある場合:「Update available!」と現在のバージョン → 最新バージョンが表示されます。①表示切り替えボタンをもう一度押すと更新が始まります。何も操作しないと15秒で自動的にキャンセルされます
  5. 「Downloading...」と進捗(%)が表示されます
  6. 「Update complete! Restarting...」と表示され、本体が自動的に再起動します。これで更新は完了です
ダウンロード中は電源を抜かないでください。
更新に失敗した場合でも、本体はこれまでのバージョンのまま起動します。あらためて手順1からやり直してください。

更新できないときは

WiFi not connected.
Cannot check for updates.
WiFi に接続されていません。7. WiFi の接続を参照して接続してください。Bluetooth モードの場合も、このメッセージが表示されます
Update check failed.
Could not parse release info.
更新情報を取得できませんでした。インターネットに接続できているか確認し、しばらく待ってからもう一度お試しください
Update failed.
No update applied.
ダウンロードの途中で通信が途切れた可能性があります。電波状況の良い場所で、もう一度お試しください
Firmware asset not found
in this release.
配信側の問題が考えられます。お問い合わせ先までご連絡ください

現在のファームウェアのバージョンは、電源投入時のロゴ画面に表示されます。

13. システム概要

システム概要図。焙煎機の排気管に湿度センサー(排気用)、室内に湿度センサー(室内用)を設置し、データ取得部(COFFEE HAZEL)がWiFi/Bluetoothでデスクトップアプリケーション(データ解析部)と通信する

14. 1ハゼ判定フロー

1ハゼ判定フロー図。湿度計(排気用・室内用)からデータを取得し、絶対湿度の差分と上昇率(ΔAH)を計算。ΔAHが閾値Xを超えたら1ハゼ検出

15. 製品保証

保証期間は購入日から1年間です。

正常な使用方法以外での故障、故意の損壊、火災・災害・事故などによる損傷は保証の対象外です。

購入の際に、次のボタンからユーザー登録をしてください。

登録のない場合、製品の保証対象外となります。

ユーザー登録フォームへ

16. お問い合わせ先

株式会社 宙豆ラボ
〒989-1503 宮城県柴田郡川崎町川内字佐山 11-1
(KURIYA COFFEE ROASTERS 内)
TEL:0224-88-9019
お問い合わせ:お問い合わせフォーム

17. 無線・電波法に関する表示

無線部 WiFi 2.4GHz帯(IEEE 802.11 b/g/n)
電波法認証 工事設計認証取得済み無線設備搭載(認証番号:211-221219)